夜泣きや離乳食、イヤイヤ期と続く毎日のなかで、「この大変さはいつまで続くのだろう」と感じたことはないでしょうか。
多くのママが一番大変な時期として挙げるのは、新生児期(生後0〜3ヶ月)です。 ただし大変さの中身は年齢ごとに変わるため、時期別の特徴を知っておくと心の準備ができます。
年齢別のポイントと具体的な乗り越え方を紹介しますので、ぜひ参考にして心を軽くしてくださいね。
記事の監修者:代田 佳恵(しろたよしえ)
【実績】
延べ2万人以上の親子をサポート
渋谷区を中心に活動している出張専門の助産師。
妊娠から卒乳までのサポートを提供し、お宅に伺って母乳相談、産後ケア、育児相談など行っています。
産前産後ヨガ、ベビーマッサージクラスなども開催してます。
子育てで一番大変な時期は?年齢別の全体像
子育てで「いつが一番大変な時期か」をあらかじめ知っておくだけで、先の見通しが持てるようになります。 ここでは子育ての大変さを年齢別に整理し、全体像をまとめました。
ママパパが「一番大変」と感じる時期とは
多くのママやパパが「一番大変だった」と振り返るのは、新生児期(生後0〜3ヶ月)で、次に2歳前後のイヤイヤ期が続くと言われています(※)。 また、生後6ヶ月〜1歳ごろに訪れる夜泣きピークも、大変さを感じやすい時期のひとつです。
このように、子育てに負担を感じる時期は、主に就学前に集中しているのが特徴です。
※参考:こども家庭庁「妊婦や乳幼児とその保護者を取り巻く生活実態調査」(2025年公表)では、0〜5歳児の保護者の約6割が子育てに負担を感じているとされ、孤立感は妊娠期や0歳児で比較的高い傾向がみられます。乳幼児期に育児の負担を感じやすい様子がうかがえます。
・こども家庭庁「妊婦や乳幼児とその保護者を取り巻く生活実態調査」(令和7年3月)https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/55e89c07-ffc5-40a9-bad7-ce6c6dd11b8a/08f6e96f/20250421_policies_kodomo_sodachi_research_07.pdf
▼子育てが大変になりやすい時期
| 時期 | 大変な理由 |
| 新生児期(生後0〜3ヶ月) | 昼夜問わない授乳・睡眠不足 |
| 生後6ヶ月〜1歳 | 夜泣きのピーク・離乳食の負担 |
| イヤイヤ期(1歳半〜3歳) | 意思疎通が難しくかんしゃくが多発 |
| 幼稚園期(3〜6歳) | 集団生活への適応・感染症の頻発・行事対応 |
| 小学校低学年(6〜8歳) | 宿題管理・学童・友達トラブル |
| 思春期の入口(小4〜中1) | 反抗期・親の関わり方が変化 |
年齢別に見る大変さの種類と特徴
0〜1歳では夜泣きや授乳による身体的な負担が大きいのに対し、2〜3歳のイヤイヤ期になると精神的な消耗が一気に増えてくるのが特徴。 小学校以降は子ども自身の人間関係や学習面の悩みが加わり、親のサポートにも工夫が必要に。
年齢が上がるにつれて、悩みは少しずつ変わっていきます。
▼年齢別の負担の比較
| 年齢 | 負担の中心 | 具体例 |
| 0〜6ヶ月 | 身体的負担 | 頻回授乳・睡眠不足・産後の体調不良 |
| 6ヶ月〜1歳 | 身体的+精神的 | 夜泣きピーク・離乳食・目が離せない |
| 1歳半〜3歳 | 精神的負担 | イヤイヤ期・かんしゃく・公共の場でのストレス |
| 3〜6歳 | 精神的+時間的 | 集団生活への適応・感染症の頻発・行事や準備の負担 |
| 小学校 | 精神的+時間的 | 宿題管理・友達関係・習い事の送迎 |
| 中学校以降 | 精神的負担 | 思春期の反抗・進路への不安 |
新生児期〜1歳が大変な理由と乗り越え方
多くのママが「最も大変だった」と振り返る新生児期〜1歳は、身体的にも精神的にも負担が集中する時期です。 具体的に何が大変なのかとその対策を整理していきましょう。
新生児期〜1歳で特に大変な3つのこと
この時期にツラいと感じるポイントは、睡眠不足・授乳負担・孤独感の3つに集約されます。
新生児は2〜3時間おきに授乳が必要なため、まとまった睡眠がほとんど取れません。 初めての育児では「泣いている理由がわからない」という不安や孤独感に押しつぶされそうになることもあるのではないでしょうか。生まれたばかりの小さな命を守っていかなければならない重圧は本当に大変です。ネットから情報を得ても、自分がやっている育児が本当にこれでいいのか?常に不安に感じられる方が多いようです。
▼新生児期〜1歳で特に大変なこと
- 孤独感:赤ちゃんと一対一の環境が精神的に追い詰められやすい
- 睡眠不足:2〜3時間おきの授乳で昼夜問わず起きる日が続く
- 授乳・離乳食の負担:ミルクの量や離乳食の進め方など悩みが絶えない
この時期を乗り越えるための具体的な対策
新生児期〜1歳の大変さを和らげるカギは、「完璧を目指さない」と決めてしまうこと。 家事は最低限に絞り、使えるサービスや周囲の手は遠慮せず活用してみてください。 地域の子育て支援センターや一時保育を利用するだけでも、気持ちに余裕が生まれます。
▼助産師からのアドバイス
「何をどうお願いしたらいいの?」と結局頑張ってしまう方もおられます。そんな時はぜひ保健相談所や支援センターの職員さんに相談すると、どんなことをお願いできるか考えもまとまり、お願いしやすくなりますよ。
▼この時期を乗り越える対策
- 外部サービスを使う:一時保育・家事代行・宅配サービスなどを検討する
- 家事の基準を下げる:掃除や料理は「最低限でOK」と割り切る
- 周囲を頼る:パートナー・親・地域の育児援助制度(ファミリーサポート)を積極的に活用する
イヤイヤ期〜幼児期が大変な理由と乗り越え方
1歳半ごろから始まるイヤイヤ期は、精神的な消耗が一気に増す時期です。 身体的な辛さとは異なるこの大変さへの向き合い方を、原因と対策に分けてまとめました。
1歳半〜3歳のイヤイヤ期が大変な理由
イヤイヤ期が大変な最大の理由は、子どもが自分の気持ちを言葉で表現できない点にあります。「自分でやりたい」という思いと実際にできることのギャップが大きく、何をしても泣き止まない場面が日常的に続くことも。公共の場でのかんしゃくは周囲の視線も加わるため、自分に原因があるのではと悩んでしまうママも少なくありません。
イヤイヤ期を乗り越える接し方のコツ
イヤイヤ期の対応で意識したいのは、子どもの気持ちをまず受け止めること。 「イヤだったんだね」と一度共感するだけで、意外なほどすんなり気持ちが落ち着くケースもあります。 そのうえで「赤い服と青い服、どっちにする?」のように選択肢を提示し、子ども自身に選ばせる方法も効果的です。
▼イヤイヤ期の接し方のコツ
- まず共感する:「イヤだったんだね」と気持ちを受け止めてから対応する
- 選択肢を与える:「AとB、どっちがいい?」と子どもに決めさせる
- 場所を変える:気分を切り替えるために散歩や場所移動を試す
幼稚園期が大変な理由と乗り越え方
イヤイヤ期が落ち着くと、3歳ごろからは集団生活という新たなステージが待っています。 この時期ならではの大変さと乗り越え方を整理しました。
3〜6歳の幼稚園期が大変な理由
幼稚園や保育園に通い始めると、子どもは集団生活のルールに初めて向き合うことになります。 お友達とのケンカやトラブルに、親がどこまで介入すべきか判断に迷う場面も増えてくるのではないでしょうか。
さらに集団生活では感染症をもらいやすく、発熱による急な呼び出しが続くと仕事との両立にも支障が出やすい時期です。
▼幼稚園期に大変なこと
- 集団生活への適応:園のルールや友達との関わり方に子どもが戸惑いやすい
- 体調不良の頻発:感染症をもらいやすく、急な発熱で仕事を休む場面が増える
- 行事・準備の負担:運動会や発表会、お弁当作りなど親の対応が求められる場面が多い
幼稚園期を乗り越えるための工夫
この時期に意識したいのは、子どもを見守る姿勢。3歳を過ぎると着替えや片付けなど自分でできることが一気に増えるため、過度に手を出さず成功体験を積ませるのが効果的です。
体調不良への備えとしては、病児保育の登録や祖父母との連携など急な呼び出しに対応できる体制を事前に整えておくと安心ですね。 園での出来事は子ども自身がうまく伝えられないことも多いので、担任との情報共有を密にしておくと家庭でのフォローがしやすくなります。
▼助産師からのアドバイス
この時期はお友達とのかかわりがとても多くなります。適度な関係を保ちつつ家族同士も親交を深めると親子ともより充実した幼稚園生活が送れます。
▼幼稚園期を乗り越える工夫
- 見守る姿勢を意識する:着替えや片付けなど、できることは子どもに任せて成功体験を積ませる
- 急な体調不良に備える:病児保育の登録や家族間の連絡体制を事前に決めておく
- 園との連携を大切にする:担任との情報共有を密にし、家庭での様子も伝えておく
小学校以降に大変になることと備え方
乳幼児期を過ぎても、悩みの内容が形を変えて続いていきます。 小学校から中学校にかけて生じる新たな課題と、今からできる備えを紹介します。
小学校〜中学校で親が直面する新たな悩み
小学校に入ると、宿題の管理や友達とのトラブルなど子どもの社会生活に関する悩みが新たに出てきます。 特に共働き家庭では、学童保育の終了時間と勤務時間が合わない「小1の壁」に直面するケースも。子どものすべてのことを把握することは難しく、担任の先生やお友達の保護者から、自分の子どものことを聞いたりすることも珍しくありません。
こういったことでも少しずつ親離れする準備が進んでいきます。 中学校に上がると思春期特有の反抗や進路選択が加わり、親子の距離感に悩む場面が増えてきます。少し寂しくもありますが、自立していく過程を見守っていきましょう。
▼小学校以降の主な悩み
- 小学校低学年:宿題の管理・学童保育・友達関係のサポート
- 小学校高学年:塾の費用・思春期の入口・ゲームやSNSの管理
- 中学校:反抗期への対応・進路選択・スマホやSNSの管理
思春期に向けて今から意識したいこと
思春期に入ると子どもは急に親と距離を取り始めるため、幼少期からの関わり方がその後の関係性に大きく影響します。
今のうちから「話を最後まで聞く」「否定から入らない」といった対話の姿勢を意識しておくだけで、思春期の衝突をやわらげる土台になるはずです。身体的な負担は減っても、精神面では子どもへのサポートが引き続き必要になるので、ママ自身の相談先やリフレッシュ手段も早めに見つけておくと安心ですね。
大変な時期を乗り越えるために今できるお金の備え
子育ての大変さには、教育費をはじめとするお金の不安もつきまといます。 この先かかる費用の目安を知り、早めに備えておくことで気持ちの余裕につなげましょう。
子育て費用は総額でいくらかかるのか
文部科学省の調査によると、幼稚園から高校までの15年間の学習費総額は、すべて公立の場合で約596万円です。 すべて私立を選んだ場合は約1,976万円と公立の約3.3倍にのぼるため、早い段階からの計画が欠かせません。
ここに大学4年間の費用を加えると、すべて公立(国公立大学)で約1,077万円、すべて私立(私立大学文系)で約2,666万円が目安となります。
▼子どもの教育費の目安
| 進路パターン | 幼稚園〜高校(15年間) | 幼稚園〜大学 |
| すべて公立(国公立大学) | 約596万円 | 約1,077万円 |
| すべて私立(私立大学文系) | 約1,976万円 | 約2,666万円 |
※幼稚園〜高校の出典:文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa03/gakushuuhi/kekka/k_detail/mext_00002.html
※大学費用の出典:日本政策金融公庫「令和3年度 教育費負担の実態調査結果」https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/kyouikuhi_chousa_k_r03.pdf
※「幼稚園〜大学」の金額は上記2つの調査データを合算した参考値です。幼稚園〜高校は令和5年度、大学は令和3年度の調査であり、調査時点が異なるためあくまで概算の目安としてお考えください。大学費用には受験費用や入学しなかった学校への納付金も含まれます。なお、私立大学理系の場合は大学4年間の費用がさらに高くなり、幼稚園〜大学の合計は約2,798万円が目安です。
子育てが大変な時期についてのよくある質問
子育てが楽になるのは何歳から?
一般的には、子どもが小学校中学年(8〜9歳)を迎えるころから、身の回りのことを自分でできるようになり身体的な負担が減ったと感じるママが多い傾向にあります。 ただし精神面の悩みは形を変えて続くため、「完全に楽になる時期」があるとは言えません。
共働き家庭で特に大変な時期はいつ?
共働き家庭では、保育園の送迎と仕事の両立が求められる0〜3歳と、学童保育が終了する小学4年生前後が特に負担の大きい時期です。 職場の時短制度や在宅勤務の活用、ファミリーサポートの利用など、家庭の外で頼れる支援先を早めに確認しておくと安心ですね。
子育てがつらいときは誰に相談すればいい?
まずはパートナーや家族に気持ちを打ち明けるのが第一歩ですが、身近に頼れる人がいない場合は地域の子育て支援センターや自治体の相談窓口を活用してみてください。
一人で抱え込まず誰かに話すだけでも気持ちが整理されるので、外に頼ること自体が立派な対策です。
まとめ|時期ごとに起こる事を知って心の備えを
新生児期・イヤイヤ期・小学校入学後と、形を変えながら続く子育ての悩み。でも、先を見通しておくだけで気持ちの余裕は生まれます。色々なことが起こるのは、子供が成長している証。楽しむ心を忘れずに、乗り切りましょう。
▼助産師からのアドバイス
子育ては時期により悩みが変化しますが、大変さだけではなく、その時期にしか味わえない楽しさもあります。ぜひ、お子さんとの時間を大切に過ごしてくださいね。
▼この記事のまとめ
- 多くの親が一番大変と感じるのは新生児期、次にイヤイヤ期
- 年齢とともに大変さの内容は身体的→精神的へと変化する
- 教育費はすべて公立でも大学まで含めると約1,077万円が目安になる