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発語が遅い子の特徴と原因とは?年齢別の目安と家庭でできる対処法

発語が遅い子の特徴と原因とは?年齢別の目安と家庭でできる対処法

目次

「同じくらいの月齢の子はもう単語を話しているのに、うちの子はまだ『あー』『うー』ばかり…」そんな不安を感じていませんか。

実は、発語がゆっくりな原因は、その子の個性や発育ペースによるものがほとんど。声をかける回数を少し増やしたり、関わり方をちょっと工夫したりするだけで、言葉がぐんと伸びていく子もたくさんいます

この記事では、発語がゆっくりな子に見られる特徴や原因をやさしく整理しながら、おうちで今日から試せる関わり方と、専門機関に相談する目安までお伝えします。

【助産師】代田佳恵

記事の監修者:代田 佳恵(しろたよしえ)
【実績】
延べ2万人以上の親子をサポート
渋谷区を中心に活動している出張専門の助産師。
妊娠から卒乳までのサポートを提供し、お宅に伺って母乳相談、産後ケア、育児相談など行っています。
産前産後ヨガ、ベビーマッサージクラスなども開催してます。

発語の発達目安|年齢別に見る言葉の成長ステップ

子どもの言葉の発達にはいくつかの段階があり、年齢ごとにおおよその目安が示されています。ただし個人差が大きいため、あくまで参考としてとらえましょう。

0〜1歳の発語|クーイングから喃語への変化

生後2〜3か月ごろになると、赤ちゃんは「あー」「うー」といった母音中心の声を出し始めます。これはクーイングと呼ばれ、言葉の発達における最初のステップにあたるものです。

6か月ごろからは「ばぶばぶ」「まんまん」のように子音を含む喃語(なんご)に変わり、声のバリエーションが増えていきます。この時期は意味のある言葉ではないものの、周囲の声を聞いて音をまねる力が育っています。

10か月〜1歳ごろには「ママ」「ブーブー」など、特定のものを指す一語文が出始める子もいますが、1歳時点でまだ出ていなくても心配しすぎる必要はありません。

1〜2歳の発語|一語文から二語文への成長

1歳を過ぎると語彙が少しずつ増え、「マンマ」などの一語文で自分の要求を伝えられるようになってきます。1歳半ごろには意味のある単語を5〜10個程度使えるのが一般的な目安とされています。

その後、「ジュース ちょうだい」「ワンワン いた」のように2つの単語を組み合わせた二語文が出始めるのが1歳半〜2歳ごろです。ただし、二語文の出現時期には半年以上の個人差があるため、2歳時点で一語文が中心でも、理解力が育っていれば過度に心配しなくても大丈夫です。

2〜3歳の発語|語彙が急増する時期の特徴

2歳を過ぎると「言葉の爆発期」と呼ばれるほど語彙が急速に増える子が多くなります。三語文で自分の気持ちを伝えたり、「なぜ?」「どうして?」と質問したりする場面が増えてくるのがこの時期の特徴です。

3歳ごろには助詞を使って簡単な文章を組み立てられるようになり、大人との会話がスムーズに成り立ち始めます。この時期までに二語文が出ていれば、発達の面で大きな心配はないとされています。一方で、3歳を過ぎてもほとんど言葉が出ない場合は、後述する専門機関への相談を検討するタイミングです。

発語が遅い子に見られる特徴と主な原因

発語が遅い原因は一つとは限らず、性格・環境・身体機能など複数の要素が絡み合っている場合もあります。まずは代表的な特徴と原因を押さえておきましょう。

発語が遅い子に共通する4つの特徴

発語の遅い子どもには、いくつかの共通した特徴が見られる傾向にあります。すべてが当てはまるわけではありませんが、以下のサインに心当たりがある場合は注意して観察してみてください。

▼発語が遅い子に見られる主な特徴

性格や生活環境が発語に影響するケース

内向的でおとなしい性格の子は、自分から積極的に話そうとしない傾向があるものの、周囲の言葉を理解できていれば問題ないケースがほとんどです。呼びかけに反応し、指示に従える様子が見られるなら、言葉を「ためている」段階と考えてよいでしょう。

また、大人が子どもの要求を先回りして叶えてしまう環境も、発語が遅れる原因になりえます。おもちゃを探している子に「これがほしいのね」とすぐ渡してしまうと、言葉で伝える必要がなくなるためです。「言わなければ伝わらない」状況を意識的に作ることで、言葉が出やすくなるケースは少なくありません。

聴覚や脳の機能が関係している場合

2〜3歳を過ぎても言葉がほとんど出ない場合には、聴覚の問題や発達障害など、身体機能に起因する可能性も考えておく必要があります。難聴があると音声情報を十分に受け取れず、言葉の習得が遅れることがあるからです。

また、自閉スペクトラム症(ASD)の子どもは、言葉よりも非言語的なコミュニケーションを優先する傾向があり、結果として発語が遅れるケースが報告されています。こだわりの強さや目が合いにくいなど、言葉以外の面でも気になる点がある場合は、早めに専門機関へ相談すると安心です。

一方、言葉の理解力には問題がなく発語だけが遅れる「単純性言語遅滞」は、成長とともに自然に追いつくケースが多いとされています。

家庭でできる発語を促す3つの方法

言葉の発達を促すためには、日常の関わり方を少し意識するだけで大きな変化につながる場合があります。特別な道具や教材がなくても、今日から始められる方法を紹介します。

子どもの目線に合わせてたくさん話しかける

言葉の発達には、周囲からの「言葉のシャワー」が欠かせません。散歩中に「お花がきれいだね」「赤いバスが来たよ」と、目に映るものを言葉にして伝えてあげましょう。

ポイントは、子どもと同じものを見ながら話しかけることです。視線の先にあるものを言語化すると、子どもの頭の中で「もの」と「名前」が結びつきやすくなります。話しかけるときは、短い文でゆっくり・はっきり発音するのが効果的です。一度に多くの情報を詰め込むと、子どもが処理しきれない場合があります。

▼助産師からのアドバイス
日本語は単調で聞きにくい言語です。強弱をつけて短く端的に話しかけましょう。また家庭や保育園などでも共通の言葉を使うようにするとわかりやすく、発語もしやすくなります。ただ発語が遅いという親の不安な気持ちは子どもに伝わりやすいです。心配でしたら専門機関に相談することをお勧めします。

【助産師】代田佳恵

先回りせず子どもが言葉を発する「間」を待つ

子どもが何かを伝えたそうにしているとき、つい「〇〇がほしいのね」と先に言葉にしてしまいがちです。しかし、この先回りが続くと、子どもは「話さなくても伝わる」と学習し、言葉を使う動機が薄れてしまいます

代わりに「何がほしいの?」と問いかけ、子どもが自分で言葉を探す時間を作りましょう。すぐに言葉が出なくても、指をさしたり声を出そうとしたりする行動は、発語の準備段階として大切なステップです。子どものペースに合わせて「待つ」姿勢が、言葉の発達を自然に後押しします。

絵本の読み聞かせや手遊び歌を活用する

絵本の読み聞かせは、言葉のインプット量を増やすのに最適な方法の一つです。同じ絵本を繰り返し読むことで、子どもはフレーズやリズムを自然に覚えていきます。読み聞かせの際は「これ何かな?」と問いかけたり、ページをめくる前に「次はどうなるかな?」と声をかけたりすると、子ども自身が言葉を発するきっかけになるでしょう。

手遊び歌やわらべ歌も、動作と言葉がセットになっているため、遊びの中で語彙を増やせるのが魅力です。「グーチョキパーで何つくろう」のように、簡単なフレーズの繰り返しが含まれる歌は特に取り入れやすいですね。親も手遊び歌で大きな声で楽しく歌って親子のふれあいを楽しみましょう。

発語の遅れが気になるときの相談先と判断基準

家庭での関わりを意識しても不安がぬぐえない場合は、専門家に相談するのが最善の選択です。相談のタイミングと窓口を知っておくと、いざというとき迷わず行動に移せます。
1歳半健診・3歳児健診でチェックされるポイント

1歳半健診では、意味のある単語をいくつ話せるか、大人の指示を理解して行動できるか、指さしができるかなどが確認されます。特に「自発的な指さし」は発語の前段階に現れるサインのため、言葉がまだ少なくても指さしが出ていれば過度な心配は不要です。

▼1歳半健診で確認される主な項目

3歳児健診では、二語文以上で会話ができるか、名前や年齢を答えられるかといった項目が加わります。健診で気になる指摘を受けた場合は、自治体の発達相談窓口を紹介してもらえるため、遠慮せず質問してみてください。

専門機関への相談を検討すべきサイン

名前を呼んでも振り向かない、音への反応が薄いといった様子がある場合は、聴覚検査を受けると安心につながります。また、2歳を過ぎても単語がほとんど出ない、3歳になっても二語文が出ないといったケースでは、言語聴覚士による評価を受けることで、具体的な支援の方向性が見えてくるでしょう。

相談の際は、日ごろの様子をメモしたものを持参すると、専門家がより正確に状況を把握しやすくなります。「どんな場面で声を出すか」「どの程度の指示を理解できるか」などを記録しておくと役立ちます。

よくある質問|発語の遅れに関する疑問

発語が遅いのは発達障害のサインですか?

発語の遅れだけで発達障害と判断することはできません。言葉以外の発達面、たとえば目が合うか、指示を理解できるか、こだわりの強さはないかなど、複数の要素を総合的に見て判断されます。

男の子は女の子より発語が遅いというのは本当ですか?

一般的に、女の子の方がやや早く言葉を話し始める傾向があるとされています。ただし、これはあくまで統計的な傾向であり、個人差の方がはるかに大きいものです。男の子だから遅いと決めつけず、普段の理解力やコミュニケーションの様子を基準に判断しましょう。

テレビやスマホの視聴は発語の発達に影響しますか?

一方的に映像を見せるだけでは、言葉の発達につながりにくいとされています。言葉は双方向のやりとりを通じて育つため、映像を見る際は「あ、ワンワンがいるね」のように声をかけながら一緒に見ることが大切です。視聴時間を決めて、対面のコミュニケーションの時間を優先的に確保しましょう

まとめ|発語が遅くても焦らず正しい関わり方を

「うちの子、言葉が遅いかも」と感じると、不安になってしまうのは自然なことです。まわりと比べないようにと思っても、つい気になってしまいますよね。

でも、その不安は、お子さんをしっかり見ている証拠でもあります。発語のペースには大きな幅があり、今はゆっくりに見えても、その子なりに少しずつ言葉をためている時期かもしれません。毎日の声かけや絵本の時間を重ねながら、お子さんのペースを温かく見守っていきましょう。

▼助産師からのアドバイス
ほかのお子さんと比べて不安があるときは、健診の時によく話を聞いてもらったり、お子さんの様子を見てもらい気軽に相談に乗ってもらえるといいですね。

【助産師】代田佳恵

▼この記事のまとめ