赤ちゃんが産まれて初めて行う沐浴。何をどうすればいいのか、わからないことが多いと思います。
本記事では助産師監修のもと、新生児の沐浴について知っておきたいポイントをご紹介します。赤ちゃんのお風呂デビューを親子で楽しく迎えましょう!
この記事で分かること
・沐浴の効果
・沐浴の準備とお風呂の入れ方

記事の監修者:代田 佳恵(しろたよしえ)
【実績】
延べ2万人以上の親子をサポート
渋谷区を中心に活動している出張専門の助産師。
妊娠から卒乳までのサポートを提供し、お宅に伺って母乳相談、産後ケア、育児相談など行っています。
産前産後ヨガ、ベビーマッサージクラスなども開催してます。
沐浴についての基礎知識
沐浴は赤ちゃんの体を清潔に保ち健康をサポートするだけでなく、親子の絆を深める大切なスキンシップの時間です。初めてのママパパも安心して取り組めるよう、沐浴についての基礎知識を分かりやすく解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
そもそも沐浴とは何か
産まれてから生後1ヶ月ごろまでの赤ちゃんのお風呂のことを、「沐浴」と言います。
普段使っている浴槽は、新しいお湯を張っても雑菌が完全に取り除かれていない可能性があるため、生まれたばかりで抵抗力が弱い赤ちゃんには適していません。
そこで、生後1ヶ月ごろまで専用のベビーバスなどにお湯を用意し、赤ちゃんの体を優しく洗い清潔を保つ沐浴をします。特に、へその緒が取れたばかりの時期は感染リスクが高いので注意して沐浴を行いましょう。
沐浴の効果とは?
沐浴には、赤ちゃんの体を清潔にし、血液を循環させて新陳代謝を高める効果があります。体を清潔に保ち温かいお湯に浸かって血行を良くすることは、感染症の予防や疲労回復のために大切です。
また、沐浴の大切な役割が、親子の絆を育むスキンシップの場と全身の観察。赤ちゃんに快適な時間になるよう工夫することで赤ちゃんの心身がリラックスし、スキンシップの場としての効果最大化が期待できます。また毎日全身を観察して、湿疹など広がっていないか?などよく観察しましょう。
沐浴の適切な時間と頻度
赤ちゃんを沐浴させる時間は1日1回、1回10分程度が目安。
短時間で効率よく体を洗うことで、赤ちゃんの体温が下がりすぎるのを防げます。また、最初は人手のある時間帯で授乳後は30分ほど間を空けて行いましょう。
赤ちゃんがリラックスできるタイミングで沐浴をしてあげてください。
沐浴は何歳まで続けるの?
沐浴は一般的に生後1か月ごろまで続けることが推奨されています。大人と同じ浴槽での入浴は、生後1か月健診後から切り替えるのが安心です。
沐浴が終わるタイミングでベビーバスを卒業し、家族一緒のお風呂時間を楽しみましょう。
初めてのパパママも安心!沐浴の準備からアフターケアまでの流れ
初めての沐浴は不安がつきものですが、準備とアフターケアのポイントを押さえれば安心して取り組めます。赤ちゃんとの大切な時間をより楽しく、快適に過ごせるよう記事を参考にしてください。
沐浴に必要なアイテム
赤ちゃんの沐浴に必要なアイテムはこちら。以下を参考に揃えましょう。
カテゴリ | アイテム例 |
---|---|
バスタイムアイテム | ・ベビーバス ・洗面器 ・ボウル ・沐浴布 ・ガーゼ ・バスタオル |
ケアアイテム | ・ベビーソープ ・綿棒 ・低刺激の保湿ローションやクリーム ・へその緒ケア用消毒液 |
その他便利アイテム | ・湯温計 ・滑り止めマット |
また、あったら嬉しい赤ちゃんのためのアイテムも紹介しますので、ぜひチェックを。
沐浴の正しいやり方
沐浴を始める際は、以下の手順を参考に進めましょう。
①準備を整える
・バスタオルや肌着、おむつ、保湿アイテムはまとめて手の届く場所に準備しましょう。
②お湯の温度を確認
・ベビーバスに38~40度のぬるま湯をため、温度計などで適温か確認します。
③赤ちゃんをそっとお湯に入れる
・沐浴布で赤ちゃんを包み、頭と首、おしりを支えながら足からゆっくりお湯に浸けます。
④顔を優しく洗う
・濡らしたガーゼで目の周りを軽く洗い、泡で顔全体を優しく洗ってお湯をかけてすすぎます。
⑤慎重に頭を洗う
・指の腹を使って頭を洗います。大泉門(赤ちゃんの頭頂部にあるやわらかい部分)は押さないように注意してください。
⑥体を丁寧に洗う
・ベビーソープを泡立てて首や脇の下、足の付け根など汚れが溜まりやすい部分を優しく洗いましょう。
⑦姿勢に気を付けて背中を洗う
・赤ちゃんをそっと下向きにして背中や首の後ろ、おしりも丁寧に洗います。
⑧しっかりすすぐ
・シャワーまたは洗面器のお湯を使い、泡が残らないようしっかりとすすぎましょう。
沐浴後のお手入れを忘れずに
・バスタオルで水分を押さえながら拭き取り、保湿クリームで肌を守りましょう。
・鼻や耳の水分は綿棒で優しく拭き取ってください。
ここで押さえておくべきポイントは、沐浴を始める前の事前準備。赤ちゃんが安心してお風呂を楽しめるよう前もって準備を整えておくことで、沐浴をスムーズに進めることができ、赤ちゃんも快適に過ごすことができます。流れを頭に入れて、手際よく進めましょう。
沐浴中に泣いてしまった時の対処法
赤ちゃんが沐浴中に泣いてしまう原因は、眠気やお湯の温度、水音への驚き、空腹などが考えられます。泣いてしまったときは一度ベビーバスから出し、優しく抱きしめて落ち着かせましょう。
少し落ち着いた後は、お湯の温度を38〜40度に調節し水温をできるだけ静かにする工夫を。赤ちゃんのペースに合わせて安心感を与え、スムーズな沐浴を目指しましょう。
沐浴後の肌のケアポイントや授乳のタイミング
赤ちゃんの肌はデリケートで敏感です。沐浴後は赤ちゃんの肌を優しくケアしてあげましょう。
まず、清潔なタオルで水分を押さえるように拭き取ります。その後乾燥しやすい部分に保湿ローションや低刺激の保湿クリームを薄く塗り、肌を乾燥から守ります。
授乳のタイミングは喉が乾いていることもあるので、ほしそうなサインがあったら授乳しましょう。沐浴後はリラックスして眠りやすくするため、赤ちゃんの様子を見ながら授乳や休息の時間を調節してください。
まとめ|新生児の沐浴ポイントをおさらい
新生児の沐浴は、清潔を保つだけでなく健康やスキンシップの機会としても重要です。準備するアイテムやお湯の温度を38〜40度とすること、赤ちゃんが疲れないよう1日1回10分程度にし赤ちゃんがリラックスできる環境を作りましょう。
無理せず赤ちゃんのペースに合わせて、心地よい沐浴時間をお過ごしください。