「ぐずりだすと手がつけられなくなった」「赤ちゃんが落ち着かず、夜泣きもひどくなった」
それは、メンタルリープの時期だからかもしれません。
メンタルリープとは誕生後〜生後1歳8ヶ月ぐらいまでの間に、10回ほど迎える赤ちゃんのぐずり期のこと。メンタルリープが訪れると、赤ちゃんの行動や睡眠パターンが大きく変わることがあり、親としては心が折れそうになることも。本記事を参考に計画的に対策をしましょう。
また睡眠に関するおすすめの活動や、避けるべき行動も具体的に紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
この記事でわかること
・メンタルリープとは
・メンタルリープの時期についての解説
・ぐずりやすい時期の対策とケア
記事の監修者:代田 佳恵(しろたよしえ)
【実績】
延べ2万人以上の親子をサポート
渋谷区を中心に活動している出張専門の助産師。
妊娠から卒乳までのサポートを提供し、お宅に伺って母乳相談、産後ケア、育児相談など行っています。
産前産後ヨガ、ベビーマッサージクラスなども開催してます。
メンタルリープとは?その基本を知ろう
メンタルリープとは、誕生後~生後1歳8ヶ月ぐらいまでの間に10回ほど迎えるぐずり期のことです。メンタルリープ期間中の赤ちゃんは能力や理解が急速に成長し、その結果として行動や気分に大きな変動が見られることがあります。
これらのメンタルリープは、赤ちゃんがより複雑な世界を理解し、適応するための重要なステップ。ママやパパはそのサインを理解し、赤ちゃんを優しく見守りサポートすることが大切です。メンタルリープの背景には、新しい能力の獲得があることを理解しておくと安心です♪
メンタルリープの特徴と周期
メンタルリープの特徴は、下記のような点が挙げられます。
- 急激な発達変化
- ぐずりやすさの増加
- 睡眠パターンの変化
- 新しいスキルの出現
- 感情の起伏
赤ちゃんが必ず経験する生理現象なので、10回あるとされている周期をここで事前に理解しておきましょう。
1回目のリープ(生後5週目):五感の発達
生後5週目、赤ちゃんは最初のメンタルリープを迎え、五感が急速に発達します。
これにより視覚や聴覚など新しい刺激に敏感になり、不安を感じやすくなります。
親は、赤ちゃんが安心できる姿勢と環境を整えることが大切です。
▼助産師アドバイス
おくるみ※などを使ってしっかりと包んであげると落ち着きますよ♪
※おくるみとは、赤ちゃんを包む大きな布のこと。
2回目のリープ(生後8週目):パターンの認識
生後8週目の期間に入ると、赤ちゃんはパターンの認識能力が急速に成長します。自分で身体を動かし出すのがこの時期の特徴。
赤ちゃんに声をかけて、優しい音がなるおもちゃで遊んであげましょう。
この遊びは、赤ちゃんの認知能力の基盤となります。
3回目のリープ(生後12週目):推移の理解
生後12週になると、新生児の赤ちゃんは推移の理解という重要なメンタルリープを迎えます。
この時期の赤ちゃんは物事や状況の変化を理解し始め、その変化を予測する能力を発達させる時期。心地よいふれあい遊びを多くしてみましょう。
特にこの時期は赤ちゃんが寝ないこともあるかもしれませんが、それも成長の一部として理解しましょう。
4回目のリープ(生後19週目):出来事の認識
生後19週目には、出来事の認識という重要なメンタルリープを迎えます。
この時期の赤ちゃんは周囲で起こる出来事を詳細に理解し始め、その連続性や関係性に気づくようになります。
この成長期は赤ちゃんの好奇心を刺激し、新しい挑戦を楽しむ力を育てるチャンスです。
▼助産師アドバイス
にぎりやすいおもちゃや歯固めを準備して、手と口でたくさん遊べるといいですね。
5回目のリープ(生後26週目):関係の理解
生後26週は「関係の理解」と呼ばれ、赤ちゃんの認知能力が大きく成長する時期です。
この段階で赤ちゃんは物事の間に存在する関係性を理解し始め、距離や位置が理解できるようになります。
うつ伏せ遊びを多くして、色や形が様々なおもちゃを揃えてあげるとよいでしょう。
6回目のリープ(生後37週目):分類の認識
生後37週目に入ると、赤ちゃんは6回目のメンタルリープである分類の認識を迎えます。
このタイミングは異なる種類の物を一緒に分類する遊びや、絵本を使った読み聞かせなどが効果的です。
友達の遊んでいるおもちゃに興味を持ったり、真似が少しずつできるようになります。
7回目のリープ(生後46週目):順序の理解
7回目のメンタルリープは生後46週目に訪れ、赤ちゃんが順序の理解を始める重要な時期です。
スプーンを自分で使ったり、ママやパパの動きの真似をします。
赤ちゃんが順序を理解しやすい環境を整え、成功体験を積ませることで、自信を持って次のステップに進めますよ。
8回目のリープ(生後55週目):工程の認識
生後55週を迎えると「工程の認識」として、赤ちゃんは物事が段階を経て進行する様子を理解し始めます。
この周期からは食べ物の好き嫌いや表情も豊かになり、だだをこねるようになります。
これは新しい概念を理解し、それを実生活に応用しようとしている証拠です。
9回目のリープ(生後64週目):原則の理解
生後64週頃に訪れる9回目のメンタルリープは、「原則の理解」と呼ばれる重要な発達段階です。
このリープの特徴として赤ちゃんは自己主張が強くなり、自分の意見や要求を伝えようとする場面が増える時期です。
9回目のメンタルリープは赤ちゃんの知的発達において非常に重要な時期なので、成長を温かく見守りサポートをしてあげましょう。
▼助産師アドバイス
夜寝る前に読み聞かせなどを習慣にすると、スムーズに寝られますよ!
10回目のリープ(生後75週目):体系の認識
生後75週目に訪れる10回目のメンタルリープは、赤ちゃんの知的発達においてとても重要な時期です。
10回目のメンタルリープの一つの特徴として新しい言葉やフレーズを覚え、それを使って自分の思いや感情を伝えようとします。
赤ちゃんの認識力や理解力が飛躍的に向上する時期なので、赤ちゃんの知的発達を促進しましょう。
ぐずりやすい時期の対策
メンタルリープの時期は赤ちゃんにとって大きな変化の時期であり、ぐずりやすくなります。この時期の対策を知って、赤ちゃんのストレスを軽減し、安心して対応しましょう。
赤ちゃんの不安を和らげるには、生活のリズムを整えて、いつも以上にふれあいの時間を増やしてみましょう。
夜泣きの対処方法
夜泣きの原因には、下記が挙げられます。
- 成長痛
- 空腹時
- オムツの不快感
- 温度の問題
- メンタルリープによる不安定な状態
最初に試すべき対処法は、赤ちゃんの基本的なニーズが満たされているか確認すること。赤ちゃんは特に夜間に不安を感じやすいため、親の温かい抱っこや優しい声かけが有効です。
寝ぐずり対策
主な理由として成長期の不安や疲労、環境の変化などが考えられます。この寝ぐずりを軽減するためには、まず赤ちゃんの生活リズムを整えることが重要。
また寝室を快適な温度と湿度に保ち、暗く静かな場所で寝かせるようにすると、寝ぐずりが軽減されるでしょう。
▼助産師アドバイス
お昼寝も必要ですが、寝すぎないように注意しましょう。
泣きやまない赤ちゃんへの対応
泣きやまない理由として考えられるのは、空腹やおむつの汚れによる体の不快感など、基本的なニーズが満たされていない場合です。
赤ちゃんは親のぬくもりや心音を感じることで落ち着くことが多く、ホワイトノイズや子守唄を聞かせるのも効果的。赤ちゃんが長時間泣き続ける場合や不安を感じる場合は、1人で悩まず医師に相談しましょう!
メンタルリープを理解して適切なケアをしよう!
メンタルリープは上記の時期に必ず起きるとは限りませんし、発達には個人差があります。
赤ちゃんは日々成長してしており、メンタルリープ中は特にぐずりやすくなることも。これは成長の一環であり、赤ちゃんが新しい世界を理解しようとする過程で感じる不安や戸惑いによるものです。
赤ちゃんがぐずったり不安になったときには、そういう時期もあるのだと理解して対応できるといいですね。